妖怪なんて見たくない!


「ら、蘭………?」


そう言うと。


「ん………」

眉間にシワを寄せ、
ゆっくりと瞼を持ち上げる。




そして私を目で捉えて。


「……………な、なは………?」


だんだん、眠そうな目がはっきり開く。



「蘭………?」



そこで私は信じられないものを見た。



「七波」


へにゃ、と。

蘭の目尻を下げて、蘭は笑った。


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