妖怪なんて見たくない!

とその時。


「やっぱり、まだ殺してねぇ…」

「!!」


私たちの前に現れたのは、柊木蘭。


「………やらないっていったでしょ」

「………お前ができなきゃ俺がやるって
話もしたけど?」


急に現れて自分たちと視線が合う人間に
驚いている妖怪たち。


『七波さま……?』

『この方は……?』


「……この子たちは私の友達だから。
あんたが理由もなく殺していい理由はないよ」

はっきりと、視線を合わせて伝えると。


はぁ、とため息をついて応える柊木蘭。


「理由ならあるぜ?

こいつらは…………俺にとって邪魔だ!」


瞬間、ポケットから手を出してこちらへ
向ける柊木。


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