妖怪なんて見たくない!
「な、なにっ………?!」
「だいたいのことは聞いたよ」
だいたいのこと?
それってまさか………。
「最初は信じられなかったけど、
あんたの今までの行動を思い出してみれば、納得がいく話だったよ」
「今までの行動……?」
「どっか見つめてぼーっとしてたり
一人で誰もいないとこで喋ってたり」
「…………」
「まさか妖怪を見てたなんてねー。
まあ、なかなか言えない気持ちは分かるけど。
私は親友だよ?
あんたを信じないわけ無いじゃん」
葉月はいつものようににやっ、と笑う。
「は、葉月ぃ〜!言えなくてごめんー!
今度、今度全部話すから!聞いて〜!」
「聞く聞く!」