妖怪なんて見たくない!
「はぁいお待たせー!」
神凪さんのピカピカの黒いベンツが
私達の横に止まる。
「神凪さん!久しぶりです!」
「………チッ。もう呼んであったのかよ」
「え?別にお前は来なくていいんだけど」
早速バチバチと視線を合わせる二人。
「………蘭、来るのやめとけば?」
「………はあ?行くし」
そう言って助手席に乗る蘭。
「ムカつくな〜。毎日毎日寄生虫のように
七波ちゃんに寄生しやがって」
「ふん。うるせーよ。
テメェこそ人の所有物にこそこそ近付いてんじゃねぇよ」
二人の言い合いを車のBGM代わりに
私達の乗った車は神凪さんの家へ。