妖怪なんて見たくない!

そう言うと、葉折くんは驚いた顔をする。


「妖怪のこと、好きなの?」

そう、聞かれる。



「うん……?迷惑だけど、なんでか可愛くて仕方ないんだよね。

私が付き合ってる妖怪たちは、みんな私の友達だから。」


「………」

綺麗な瞳をさらに見開いて私を見たままの葉折くん。


「……じゃあ、行くね。ばいばい」

「ばいばい……」


私は葉折くんをおいて、先に教室を出た。



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