妖怪なんて見たくない!
それから私たちはたくさん話をした。
ほとんど私の話だったけど。
『ふふっ………おもしろい……』
「でしょー?!」
次の話をしようとした時。
「七波ー?」
「おーい、七波ー!」
遠くから、お父さんとお母さんの声がした。
「あ、やば。行かなきゃ」
『え…………?』
「お父さんたちが呼んでるから」
『………言っちゃうの……?』
女の子の声が暗くなった。
私はその時。
ふと、あることに気が付いた。