妖怪なんて見たくない!

「なんでさっきからずっと、その場所から動かないの…?」


女の子は私と会ってから、林の中から出てない。


女の子は言った。

『私の足を見てみて』


あ…………と思った。


女の子の右足には、縄がついていた。


『これのせいで私、もう200年もこのまんまなの。

話し相手もいないし、退屈で仕方がないの。』


「ちぎれないの………?」


『………見た目ほど簡単じゃないのよ』



可愛そうだと思った。


自由にしてあげたい。

友達になってあげたい。



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