妖怪なんて見たくない!
「いいよ。もう、好きに生きていいんだよ」
『うん………』
涙目になりながら言う男の子。
『でも、僕もこれからも毎日、ここにきていい?』
「えっ………?!まだやるの?!」
『ちがうよ。
そこの子みたいに、僕も毎日、遊びにきていい?』
私?なんて自分を指差して微笑む燈桜。
ああ、そっか。
「そういうことか。いつでも来てよ。
友達になろう?
私は七波。君の名前は………?」
『僕、普通の人は名をもらえない時代だったから、名前持ってないんだ』
ええっ!
そんなことって、あったんだ!