妖怪なんて見たくない!
「そうだ!」
突然、隣にいた葉折くんが手を叩く。
「俺達が知ってる限りのことは、
教えてあげられるよ」
「えっ!いいの?!」
「……………それ、俺もかよ」
私には知りたいことがあったから。
「いいでしょ、蘭」
「………………勝手にすれば」
なんだか蘭は葉折くん相手だといつもの
きつい言葉遣いがほとんどなくなる。
なるほど、これが親友の力だね。
「今日の放課後、隣町の神社に来れる?」
「鳴神神社?」
「うん。俺達も行くから」
そうして私と葉折くん、柊木蘭は
放課後に会うことになった。