妖怪なんて見たくない!
私が二人から離れて、教室に行った後。
「……………ムカつく」
むすっ、とした顔でつぶやく蘭。
「…………どうして?」
「昨日、俺は本気で力を出してた。
あいつ、俺ぐらいはっきりと視えてるし
力も持ってる」
「なんで今まで、どの祓い屋にも、
目を付けられなかったんだろうね?」
「…………さあ。
でも深月。お前、あんな奴信じるなよ。
視えても視えなくても、誰も信じるな。
俺のことも。」
厳しい目で深月に言う蘭。
「…………重症だね、俺たち」
「………ああ、ホントな」