妖怪なんて見たくない!
放課後、言われた通りに神社へ行った。
「あ、きたきた」
ニコニコと私に手を振る葉折くん。
隣にはぶすっとした顔の柊木蘭もいる。
神社には妖怪たちはあまり現れないから、
気が少しだけ楽になる。
歩積のように封印されてる妖怪は多いみたいだけど。
「さて、何から聞きたい?」
「じゃあ、なんで視える人と視えない人がいるの?」
これは、前から思ってること。
普通に才能的な感じで持つものなのかとも思ってたけど。
「この世にはね、同じ世界に人間界の波長と妖怪の波長が存在するんだ」
「波長……?」
「そう。俺たち視える人は、人間の波長と妖怪の波長の両方とも、受けて生活してるんだ」
へえ………。