妖怪なんて見たくない!




放課後、言われた通りに神社へ行った。


「あ、きたきた」

ニコニコと私に手を振る葉折くん。

隣にはぶすっとした顔の柊木蘭もいる。


神社には妖怪たちはあまり現れないから、
気が少しだけ楽になる。

歩積のように封印されてる妖怪は多いみたいだけど。



「さて、何から聞きたい?」

「じゃあ、なんで視える人と視えない人がいるの?」


これは、前から思ってること。
普通に才能的な感じで持つものなのかとも思ってたけど。


「この世にはね、同じ世界に人間界の波長と妖怪の波長が存在するんだ」

「波長……?」


「そう。俺たち視える人は、人間の波長と妖怪の波長の両方とも、受けて生活してるんだ」


へえ………。
< 91 / 482 >

この作品をシェア

pagetop