妖怪なんて見たくない!


「折原さんは触れるの?」

「うん。昔から、学校とかでは妖怪とぶつからないように注意してたし。

はっきり見えるよ。」


「それほどの人は、視える人の中でも、
珍しいほうなんだよ」


ふーん。


「そこの柊木くんもそうってことでしょ?」

「そうそう」

柊木蘭はずーっと黙ってどっかを眺めてるだけ。


私も一歩間違えてたら、
こんな荒んだやつになってたのか。



< 93 / 482 >

この作品をシェア

pagetop