恋が叶うなんて思うなよ。【中編・完結】
圭介は昔から、涼太に対してある、コンプレックスがあった。
昔、初めてあった時、きれいな顔をして、女言葉をつかう涼太にただただ見とれた。
周囲の子どもたちのように彼を奇異な目でみなかった。
むしろ、あまりに愛らしい涼太に、胸が複雑に揺れた。
実際、小さい頃、私服でいる涼太はよく女の子に間違えられたほどである。
また、おませな女らしい口調が、涼太の愛らしさを増し、圭介はますます混乱した。