お告げの相手は誰ですか?



結局、右京はリビングのソファで一夜を過ごした。
夜中に何度も律の様子を見に行き、ちゃんと眠っているか確かめたりしながら。

朝になると、優花が興奮状態で右京の体に乗ってきた。


「律さんがいるんでしょ?
律さんに、優花が帰ってくるまでは帰らないでって言ってて」



「それは無理だよ。
だって、優花達は何時に帰ってくるか分かんないんだから」


右京がそう言うと、優花は泣きそうな顔をしながら清花に連れられて行ってしまった。
優花に好かれている律は、右京にとっては最高な女性だ。

右京はそんな事を考えながら、また眠りについた。



「右京さん、右京さん」


右京の耳元で聞き慣れた声がする。


「え~~、うそ~~、どうしよう~~~」


右京が薄っすら目を開けると、ソファの前に律は座り込んでいる。




「酔っ払いちゃん、目が覚めた?」




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