お告げの相手は誰ですか?
「右京さん…
私、もしかして、酔っ払ってました??」
寝ぼけまなこの右京は律の可愛い表情に釘づけだった。
「じゃ、なんでここにいるんだ?」
律はキョロキョロ辺りを見回し、そしてため息をついて右京を見た。
「慎之介君と別れたところまでは覚えてるんです。
家に帰りたくなくて、多分、家の近くの居酒屋に入った…」
「ワインバーね」
「ワインバー?
で、そこから、記憶が飛んでて…
目覚めたら、多分、ここは社長の家、ですよね?」
律は今までこんなにもアルコールで自分を見失った事はなかった。
それなのに…
「清花達は朝から出かけていないから」
右京は起き上がってソファに座った。
下に座ってる律の寝癖のついた髪を整えながら、意地悪そうな笑みを浮かべて律に聞いてみた。
「律が俺を呼んだんだぞ。
それも覚えてない?」