お告げの相手は誰ですか?



「また、泣く…」


右京はそんな泣き虫の律が愛おしかった。


「律…
俺と結婚してくれるか?」


律は右京にしがみついた。


「右京さんは彼女とかいない?」


右京は今さら何を聞いてる?と思いながら、大きく頷いた。


「もし、またミーコに似た女の子が現れても絶対好きにならない?」



「ならないよ。それにそんな女の子は律しかいない」


右京は律の顔を真っ直ぐに見た。
もう涙でグシャグシャだ。


「私を何があっても離さないって約束して。

私がどこかに行ってしまいそうになっても絶対に離さないって」


右京は寂しいうさぎのような目をして律を見た。


「律は俺の前からいなくなってしまうのか…?」


律は何も返事ができなかった。
でも、心は何があっても離れないと叫んでいる。



「私も右京さんを愛してる…

でも…」




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