お告げの相手は誰ですか?
お告げ 虎の巻
強敵、現る
律はもう心に決めていた。
何があっても右京と結婚する。
帰りの電車に揺られながら、律はこの激しい右京への想いに戸惑っていた。
今までも好きな人やもちろん恋人関係になった人もそれなりにいた。
その時には、その人の事を本当に愛していると思ったいた。
でも、今の律ならそれは本物の愛ではないとよく分かる。
右京を愛するこの想いは今までに経験した事がないくらいに、深く激しく尊いものだから。
右京がいないと生きていけない…
本気で私にそう思わせた初めての人。
そして、律には最大の難関が待ち受けていた。
今日、家に帰り、家族に右京との結婚の話をすると心に決めていた。
どのみち、昨夜、清花の家に泊まった時点で右京の話になるのは確実だろう。
この流れで話をする。
そして、もう一つ。
この大きな流れに乗っかって、今夜、右京が律の家に挨拶に来る事になっていた。