お告げの相手は誰ですか?
律はシャワーを浴び、ドライヤーで髪を乾かしてからリビングへ向かった。
どうか、どうか、おばあちゃんが帰ってますように・・・
律はリビングに入ると、楽しそうに恵美と紅茶を飲んでいる貴子と目が合った。
「律ちゃんも紅茶、飲む?」
「ううん、いらない…」
恵美は律の浮かない表情が気になったが、いつもの日曜日のように普通に時を過ごしていた。
律はもう時間がないと自分に言い聞かせた。
7時には右京がここに来てしまう。
その前にちゃんと話をしておかなければ。
「あ、あの…
ちょっと話があるんだけど…
パパもそこで聞いてて」
律は亘がいない事に少し安心していた。
茶々を入れてくるのは分かっているから…
「お告げの相手の話だろ??」
ほら始まった。
だからおばあちゃんがいるのが憂鬱だった。
こうやって決めつけて話をする。
お告げの相手しか私は受け入れないと…