お告げの相手は誰ですか?
律はとりあえずは笑顔で頷いたが、心の中は色々な疑問で渦巻いていた。
社長は、そのひきこもりのニートの弟に甘すぎなんじゃない?
29で一人で会社に来れないなんてどういうこと?
「じゃ、律さん、何か質問はないかしら?」
清花は、律にそう聞いた。
「あ、その…
その右京さんっていう人に私は一番に何をすればいいんですか?」
清花は律の質問にちょっと考え込んでしまった。
でももう姉の私がとやかく口を出す事ではない。
とにかく荒治療でもいい。
何があろうと、清花は一切口を出さないと心に決めていた。
清花は右京を、まともな社会人になればゆくゆくはこの会社の副社長にと思っている。
その第一段階に清花は律を抜擢したのだ。