お告げの相手は誰ですか?
強烈な真実
「律、せっかくここまで来てもらったのに、お茶を出さないわけにはいかないでしょ」
貴子はもう少し右京の様子を見たかった。
身なりも顔つきも決して悪いわけではない。
律のただの友達だったら、貴子もきっと気に入っただろう。
でも今回はそんな簡単な話ではない。
「阿部さんでしたっけ?
こちらに座って」
貴子はそう言って、右京を貴子と譲二の正面のソファに座らせた。
もちろん、律も怖い顔をして右京の隣に座る。
そのタイミングを見計らって恵美がお茶を持って来た。
「初めまして、右京さん。
私は律の母の恵美です」
恵美は冷たい紅茶を右京の前に置きながらそう言った。
「あ、ありがとうございます…」
右京はガチガチだった。
でも、律のため自分のために、言うべきことはちゃんと言わなければならない。
「きょ、今日は、突然お邪魔して申し訳ありません…
ぼ、僕が、今日、伺った理由は…」