お告げの相手は誰ですか?
「そっか…」
希美はとりあえず気持ちのこもらないコメントをした。
「律、実は、ここの係に誰が配属になったか決まったんだ。
誰だと思う?」
もう、どうでもいい…
今の私はお先真っ暗だから…
「なんと、あののっぽの田中慎之介君だって。
私は、立京大のイケメンの子の方が良かったんだけど。
それで、律の使っていたデスクを彼が使う事になって、私が少し片づけておいたから」
私の夢に出てきたはず?の彼がこの係に?
もう、本当に涙がこぼれそうだ。
すると、係長に連れられて慎之介がやってきた。
「お、律さんもいるならちょうど良かった。
明日から田中君は一斉の新人研修に入るんだが、今日は時間があるということで律さんにちょっと引き継ぎをしてもらいたいと思って。
律さんは今日は時間はどう?」
「あ、あります。
何も入っていません」