お告げの相手は誰ですか?




清花はそう言い残し、また颯爽と人並みに消えて行った。

それからまだしばらく待った。
右京は中々出てこない。
もう約束の時間はとうに過ぎている。
律は待ち切れず清花に電話をしようとしたその時、後部座席の窓をトントンと叩く音がした。

律が外へ出てみると、そこには律が思い描いていたとっつぁん坊やとは真逆のイケメンが立っている。
律は誰か間違えて車に乗り込もうとしていると勘違いして、


「どちらさまですか?」


と、聞いてしまった。


そのイケメンは意地悪そうな笑みを浮かべながら、律の目の前に立ちはだかった。


「伊集院律さん、君は僕の運転手だろ?」


律は開いた口が塞がらなかった。


こんなイケメンのいい男が、ひきこもりでニートで運転できないとっつぁん坊や??
それでいて、この勝ち誇ったような態度はどういうこと??


「律、さっさと行くぞ」



はあ??
運転できないくせにいばるんじゃないよ、このおたんこなす!









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