お告げの相手は誰ですか?
「別に調べ上げなくても、伊集院律でクリックすればすぐに出てくる情報だよ。
それより後何分くらいで会社に着く?」
右京はそわそわしながら外を見ている。
「もしかして、気分が悪くなっちゃいました?」
律はもう一度バックミラーから右京を見た。
見た感じは何でもできるスマートな人に見えるのに車嫌いなんて気の毒過ぎる。
「うん、大丈夫…
普通だったら車に乗って5分で酔うんだけど、今日はなんとなく調子がいい」
右京は律の運転を感心して見ていた。
どこぞのタクシードライバーより丁寧でスムーズだ。
「あと10分位で着きます。
具合が悪くなったらすぐ言って下さいね」
右京は後部座席の背もたれにもたれながら、律の後ろ姿を見ていた。
「律、とりあえず運転手は合格」