お告げの相手は誰ですか?



「よろしくねって言われても…

じゃ、右京さんは会社で何の仕事をされるんですか?」


右京の隣で律はガックリ肩を落とした。
今日でこんなに疲れるのに、それが毎日だなんて耐えられない。


「俺は、いつもどおり俺の仕事をさせてもらうよ。
自社株の動きを見たり、新しい出店リストを選定したり、清花の仕事の半分は俺がしてるっての知ってた?」


それは噂で聞いていた。
社長にはかなり仕事のできる弟がいるってことは。


「でも、私、秘書の仕事なんて全然したことがなくて」


ここにきて律は心細くなってきた。
二階の秘書室で、この右京と二人だけの会社生活を送るなんて寂しすぎる。


「あ、それと、右京さん、会社では社長の事を清花なんて呼び捨てにしちゃダメですからね。
ちゃんと、社長と呼ぶように」


右京は、さっきまでは打ちひしがれていたかと思いきや今度は急に説教を始めるこの律に、思ってた以上に興味を持ってしまった。


見てると飽きない。
昔、飼ってたチワワにそっくりだ。



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