お告げの相手は誰ですか?
この時は、律は右京がどういう男なのか全く見当もつかなかった。
見た目や話した感じでは、ずっと家にひきこもっていたとは思えない。
何に問題があるのか、何が苦手なのか、律は右京の事をその時は考えようともしなかった。
「右京のお世話をしてほしい」という清花の言葉の意味を、後々律は知る事になる。
律は新しい机の上に置いている自分の備品が入った段ボールを開けて、引き出しにしまう作業にとりかかった。
すると、ポケットに入れている律の携帯がLINEの着信を知らせてくれた。
希美からのLINEを見て律はガッツポーズをした。
“今夜は金曜の夜なので、急きょ、ここの係の人達で田中君の歓迎会と律の送別会をすることになったんだけど、律は大丈夫??
田中君はOKだって”
律はすぐに返信をした。
“私も大丈夫です”
嬉しい…
今夜、慎之介と会える…