お告げの相手は誰ですか?
「あ、僕、大丈夫です。
明日、会社に行きます。
何時に行けばいいですか?」
律はすごく嬉しかった。
別にデートの約束をしたわけではないのに、なんだかそんな気分だった。
やっぱり、お告げの相手は慎之介君なのかもしれない…
「じゃ、10時でどうですか?
係長にも後でその旨伝えておきますね」
慎之介はビールのせいだろうか、頬が紅潮している。
「あ、明日は、普段着でいいからね」
「はい」
律は慎之介の素直な笑顔に心が癒された。
私は癒しに飢えている…
カッとなったり、イライラしたり、心配したり、28歳のお子ちゃまの相手はもう疲れた。
慎之介の事をもっともっと知りたい。
だって、私のお婿さんになる人かもしれないもの。