お告げの相手は誰ですか?




「歓迎会って、あまり二人ではやらないものですけど」


右京は目を細めて律を見ている。
いいからやるんだという顔で…


「右京さん、どこに行きたいんですか?」


律がとりあえずそう聞いてみると、右京はもうノリノリの顔になっている。


「どこでもいい。
俺は律の車には酔わない事が分かったのが嬉しいんだ。
ドライブとかあんまりしたことがないし、歓迎会は車の中でってどう?」


車の中で??


律はこんなにも無邪気にはしゃいでいる右京を悲しませるわけにもいかず、小さく頷いた。
慎之介との事で少し落ち込んでた気分はもうどこかへ飛んでいった。


「じゃ、行き先は律が考えてくれ」



「え? 私がですか?」


右京のこのマイペースで自分勝手なそれでいて理解不能な行動についていけそうにない。


退屈はしないけれど…



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