お告げの相手は誰ですか?




律は隣に座ると、無意識に右京の髪や背中についた砂を優しく払った。
髪は柔らかくサラサラで、背中は見た目よりも筋肉質でガッチリとしている。
そして、すねは、もうすでに赤く腫れていた。


「すね、大丈夫?
私、車の中に保冷剤持ってるから取ってくる」


律が立ち上がろうとすると、右京はまた律の腕を掴んだ。


「全然、大丈夫だから…
ありがとう…」


律は隣で右京の顔を見ていると、まつ毛が長いことに気がついた。
本当にきれいな顔…
律はぼんやりと右京の横顔を見ていた。

いつの間にか優花も右京の隣に座っていた。


「右京、お腹すいた~~」


右京は律の顔をチラッと見ると、元気よく立ち上がった。


「よし、今から海鮮丼食べに行くぞ~~~」



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