お告げの相手は誰ですか?
お告げ その参

   寂しいうさぎの話




「…右京さん、会議は?」


ドアにもたれて動かない右京に、律は優しくそう聞いた。


「終わった。
今日は挨拶するだけだったから。

まだいた方がよかった?
そしたら、つばめ君との密会に出くわさずにすんだもんな」


律は小さくため息をついてから、右京の目を見た。


「勝手になんとでも思って下さい。

でも、田中君は企画対策係に必要な書類を取りに来ただけですから。
私がちゃんと引継ぎできてないものが必要になったので。

これからもしばらくは前いた係の人が出入りする事があると思いますので、その度にそんな顔をしないでくださいね」


右京は、律があの若い男と必要以上に親密な話をしていたのが気に食わなかった。


「律は、毎回大切な書類を取りに来た奴と、楽し気に週末の夜の約束をするのか?」




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