お告げの相手は誰ですか?



律はそう言うと部屋から出て行った。


右京は机の上に置かれたパソコンを開き、何も映っていない画面をジッと見つめた。


俺は完全に律に惚れている。
まだ会ってたったの4日しか経ってないのに。
律を誰にも渡したくない。
絶対に渡すもんか…


右京はこんなにも自分の中で何かを欲するという欲求が沸いてきていること自体、信じられなかった。
ここ数年は起伏のない単純な日々を送っていたから。

でも、律に関しては、何があってもどんなことでも譲る事はできない。


律は俺のものだ…




しばらくすると、律が部屋に戻ってきた。

鼻も目も赤くしている。


トイレで泣いてたパターンか?
気が強い女は涙もろくてよく泣く。

そして、俺はそんな律にまた嵌まっていくんだ…




< 80 / 152 >

この作品をシェア

pagetop