お告げの相手は誰ですか?



「ごめん… 言い過ぎた」


右京が律の顔をじっと見ていると、律の目から大粒の涙が溢れ出した。


「で、でも、私、慎之介君とは話しますから」


断固として譲らない律の気の強い性格は、右京を微笑ませた。


「じゃ、俺がその慎之介とやらと話したくないって思わせるほど、律の心を掴んでやる」



「え?」


右京は悪戯っ子のような表情で、律のほっぺをぐにゅぐにゅした。


「俺は律に無視されたら死んでしまう。
うさぎって寂しいと死ぬんだぞ」


右京はそう言うと律を強く抱きしめた。


律はコーヒーの甘い香りに包まれながら右京の胸に抱かれている。
甘い香りのせいなのか、体の力が抜けていくほど居心地がいい。


右京は自分の事をうさぎって言った。
普通、それは女の子のセリフなのに…


律は右京の胸の中でクスッと笑った。

訳が分からないけど、憎めない愛しい人…








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