お告げの相手は誰ですか?
清花は律を連れて、新しいショップの面談に来ていた。
“ALLmall”のサイトに出店したいと思っているショップは山ほどある。
その中でしっかりと吟味して選定する事が、事業を成功させるコツだった。
今日、訪れたショップは、10代の女の子をターゲットとした洋服や小物を扱っていた。
まだ若い女性の社長は、必死に清花にアピールをする。
清花はちゃんとその社長の声を聞き「また連絡します」と言った。
「律さんはどう思った?
さっきの社長さん…」
清花は何げなく律に聞いてきた。
「私はいい印象を受けました。
お店の中も整理整頓されてましたし、扱っている小物がセンスがいいものが多かったと」
清花はうんうんと頷いている。
「私も含めてそうなんだけど、一生懸命やってる事が目に見える事が大切なの。
それが一番のアピール。
彼女も若いながらしっかりしてたわね」