お告げの相手は誰ですか?



律は不自然な笑みを浮かべて右京を見た。


「右京さん、大丈夫ですから。
ちゃんと慎之介君から連絡きますので」


実は、もう、慎之介との待ち合わせの場所も食事をする場所も決まっていた。
でも、律はその事実を右京に伝える勇気がなかった。

絶対にその場所をしつこく聞いてくる。
そして、もしその場所が右京に知れたら、偶然を装って必ずその場所に現れるだろう。


律は、右京の律を想う気持ちをひしひしと感じている。
そして、それは決して嫌じゃなかった。
だから、なおさら、右京を傷つけたくない。


そう思う私は、慎之介とは上手くはいかないだろう。
右京に対する私の気持ちは、もうごまかしがきかないところまできている。

私は一生結婚できないかも…


もうお告げの夢の事なんて考えたくない。


私は私…
結婚相手くらい自分で捜せるし、自分で決めてやる。












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