お告げの相手は誰ですか?
母が言っていた。
“運命のお告げの相手とはどんな紆余曲折があっても必ず結ばれる”
私がどうあらがっても慎之介と結ばれてしまうの?
慎之介と私のつながりは先週よりも強くなっている。
慎之介は確実に私に惹かれている…
律は動揺を隠し切れずにいた。
真っ直ぐに見つめる慎之介の目を見る事ができない。
「だめだよ。
離れたからってすぐ別れるなんて…」
慎之介はそれでも律の目を見つめたままだ。
「でも…
自分の心に嘘はつきたくなかったんです…
僕は、律さんを見たその日に一目ぼれをしました。
今まで一目ぼれなんてしたことがなかったから、自分自身、驚いてしまって。
だから、もう、彼女とはつき合えない…
僕が好きなのは律さんだから」