おてんば女王と悪魔の鏡



突然後ろから聞こえた、少し幼さは残るが凛とした声に身体がびくりと反応する。


おそるおそる振り返ると、


「...なんだカイか、良かった」

「よくねぇ!何また脱走してんだよ!俺まで巻き添えで怒られるんだからいい加減にしろ!!!」


この小さいのはカイ。とにかく生意気ですぐ怒る、短気でめんどくさい弟だ。

そのくせ大人達とか他の人の前ではネコかぶってるからいい子だと思われてるタチの悪いやつなの!



「別にちょっとくらいいいじゃない!...それにカイ、それが女王に対する態度?もう少し改めるべきだわっ!礼儀正しくしなさい!」

「兄弟間で礼儀もなにもあるかっ!さっさと部屋戻って勉強しろ!」


< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop