あなたに贈るホラー短編小説
僕は小説や映画の世界が

好きだった。






現実の世界は、いつも苦しくて、

目をそむけたくなること

ばかりだったが、

物語の世界は、いつも夢があって

居心地が良かった。






僕の家は貧しくて、

僕は高校に

進学することができない。






生まれながらにして、

貧しさというハンディキャップを

背負った僕は、

社会に出ると同時に

低学歴のハンディキャップを

背負う。






こんなことって、

あまりに理不尽で、不公平だ。






これが物語の世界ならば、

誰かが僕を救ってくれる

はずなのに……。
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