キミに出会って恋を知って、毎日が虹色に輝く

そう言って真守は応援席に向かう。
少し歩いた後に立ち止まった。

「何かあったら…悩みがあったら…誰かに話すのもいい事だと俺は思う。
そう言うのを聞きたい人もいるからな。」

真守はあっちを向いたまま話して、また歩き出した。

その後ろ姿に私お礼を言わなくちゃって思って言ったんだけど...

「真守!ありがとー!お前、最高だー」

なんて、言えばいいのかわかんなくて、最後変だったよね笑

こう言うの男子に言うのは初めてだったから、照れ臭かった。
真守は、こっちを振り返って「何言ってんだ?」って目で私を見てほんの少しだけ笑って、今度こそ応援席に行っちゃった。

ほんとにありがとう。

その言葉を聞いただけで、胸が晴れた。
しょうもない、小さな悩みだけど、私にとっては大事な事で。
私の中で、ある決意が固まった。

美桜に話さなくちゃ。

今すぐに話したいけど、美桜の借り物競争の順番が次だった。
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