キミに出会って恋を知って、毎日が虹色に輝く
美桜の顔は満面の笑みだった。
「うん!よかったね!
がんばったけど、負けちゃった!
美桜の方が思いが強かったってことだよね!」
「私、頑張るね。」
「う、うん!頑張って!…あ、そうだ!
私、本当は先生に呼ばれてたんだ!だから、行かなきゃ!じゃ、じゃあね!」
「ちょ…え?菜美?」
私は、美桜たちの返事を聞く前に急いで屋上を後にした。
私は、人が少ない体育倉庫裏に向かって、走ってた。
倉庫の壁にもたれた瞬間。
我慢が出来なくなったのか、涙が出てきた。
「私…泣き虫だなぁ…」
そんな独り言をつぶやいたけど、笑う余裕もなくて、ただただ、涙をふくのに必死だった。
「…菜美?」
私は、名前を呼ぶ声に弾かれたように振り向いた。
「夜子…」
そこには、肩で息をしている夜子がいた。
急いで追いかけて来てくれたのか、息が荒い。