初恋だった王子様と政略結婚
さあ繭を甘やかしたい
もっと俺をとろとろに溶かして
繭に溺れたい
繭の声は、麻薬だ
繭しか見えない
繭の身体は媚薬だ
俺の心をその気にさせる
繭
繭
繭も俺に溺れろ
これから始まる
次のステップに
突き進もう
「雅臣・・・・」
繭が俺を呼び捨てに、ゾクゾクと俺を奮い立たせる
「繭、愛している」
「雅臣、私ももっと愛している」
こんな嬉しいことはなかった
いつまでも繋がっていたいんだけど
最後を迎えようとしている
俺は渾身の力を込めて繭の中に俺の分身を解き放した
繭に優しく口づけをした