鬼の欲望は主のために

第一章

｢まもなく、帝都中央鬼使学院の入学式が開始されます。
新入生の皆さんは急ぎ、第一会館に集まって下さい。｣

中央学院の広々とした校内にアナウンスが響き渡る。

多くの学生が第一会館に向けて移動を開始している中、大蓮寺 要(だいれんじ かなめ)は1人、校内の桜並木を眺めていた。

そんな彼に、1人の女の子が話しかけた。

｢要、何を見てるの？｣

｢ん？ああ、更か･･･。桜を見ていたんだ。｣

｢桜？｣

更(さら)は不思議に思い、疑問形で聞き返した。

すると、要は遠くを見るような目で優しく言った。

｢ああ、お前と再会した時のことを思い出していたんだ。｣

それを聞いた更は、納得したと言わんばかりの顔で彼に微笑みかけた。

｢で、そのイチャイチャいつまで続くの？｣

あきれ顔で2人を見ていた大蓮寺 優(だいれんじ ゆう)は、耐えきれなくなったのか、2人の会話に割って入った。

｢別にイチャついてないぞ。｣

｢あっそ。じゃあ行こっか、入学式。｣

2人がイチャつくのはいつものことなので適当に流し、第一会館に向かった。


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プロフィール

大蓮寺要(だいれんじ かなめ)

性別：男
髪色：黒(ショート、くせっ毛)
目色：金


大蓮寺 優(だいれんじ ゆう)

性別：男
髪色：白に近い金(ショート、ストレート)
目色：金


更(さら)

性別：女
髪色：白(腰くらいまであるストレート)
目色：赤