今日もきみに夢中♥
勢いでコタちゃんの胸に飛び込む形に。



わわっ、あたし…なんで踏ん張れないかな。



情けないことに、男の子とのやりのときからの震えが止まらない。



体を押し返され、嫌味でも言われるかと思ったのに。



顔を上げたとき、コタちゃんはあたしの体を支えるようにしてフッと笑った。



ドキッ。



久しぶりに向けられた笑みに、不覚にもときめく。



「なんで震えてんだよ…だったら最初っから素直になれよ」



バカにするでもなく、優しい微笑みに包み込まれる。



コタちゃんが、かつてこんなに優しいことあった?



ううん…。



あたしが、意地張って突っぱねてただけかも。



振り向いてくれない、わかってくれない。



冷たい、あたしに無関心…。



そんなことを思ってばかりで、コタちゃんの優しさに、気付こうとしてなかった。



今まで抑えていた気持ちが、全部溢れだしてしまいそうになる。



この破壊力は、なんだろう…。



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