今日もきみに夢中♥
あたしのこと!?



「こーいう夏の夜の雰囲気。非日常っつーか」



言っ…言わなくて、よかった。



バカにされるところだった。



「何かが起こりそーな気、してくるよな」



何かってなに!



ほんと曖昧。



「あ~なんかお腹減ってきた」



「知らねーよ、いちいち声に出すな」



「しょーがないでしょ。ホントなんだから」



「もーすぐ飯だろ。我慢しろよ」



せっかくふたりっきりなのに。



全く色気のない話をしている間に、宿泊棟へ再び戻ってきた。



「あっれ…なんで綾瀬がいんのさ」



スタッフも驚いてる。



だよね、驚かせ役なのにね。



「途中で交代した。ほらよ、ライター」



コタちゃんはスタッフにライターを放り投げると、その手をポケットに突っ込む。



ただ立ってるだけなのに、なんて絵になるんだろう。



その姿に見とれていると…。



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