今日もきみに夢中♥
一体どういうつもりなのか。


「やるわね~一緒にまわるのね」



「わあっ」


テントから、柴ちゃんが突然顔を出した。


「そんなんじゃないよ、一緒についてくれるって」


「あたし、彼氏とまわるよ。他の子はどうするのかな、綾瀬くんがいたら遠慮してふたりっきりにするんじゃない?」



ふたりっきり…。


「どうしよう~!柴ちゃん、あたし緊張でどうにかなっちゃいそう」


「アハハ、大丈夫だよ。この際だから、公認カップルになっちゃえば?

他の女子に見せつけようよ。綾瀬虎太郎の女は、あたしです!って」


「いやいやいや、コタちゃんの女じゃないし」


「同然でしょ。今朝も、綾瀬くん早くからテントの前に立ってたよ。芽衣のこと心配だったんじゃないかな…」



それは、責任を負ったからだよ。



思いっきり川に落ちたし。


「柴ちゃん、気づいてたんだ」


「うん、トイレに行くときにね。笑いかけたら、なんだかバツ悪そうにしてた」


「へぇ…」


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