今日もきみに夢中♥
「綾瀬くんも、素直じゃないなぁ。芽衣のこと好きなら、もっと優しくすればいいのに」


「好きじゃないよ…昨日だって、カレー食べたいから来ただけで。今も、足のケガがコタちゃんのせいだから気にかけてくれるだけで」



「カレー食べたいから来たの?それはないでしょ。一緒に食べたかったんだよ。みんなに、結婚します宣言もしてたしね」



「あれは…どーせ、そういう運命だし…」


気持ちが伴わなくても、ね。


「将来が決められてるだけいいなぁ…考えたくないけど、あたしはこの先、彼氏と別れる選択肢があるかもしれない。

結婚したいって思うけど、そんなの…遥か先の話」



「そうなのかな…柴ちゃんたちは、恋愛結婚だもん。きっと、いつか幸せになれる。

あたしたちのは、お見合い結婚のようなもの。後付けの好きは、形だけのものかも」



「そんな悲観的にならなくていーよ。好きな気持ちに違いがあるの?どんなきっかけであれ、好きになったら同じじゃないかな。

綾瀬くんだって、芽衣のこと…好きになったら、きっと大切にしてくれるよ。今だって、努力してる方じゃない?」



「わかんない」



あたしに毒吐いたりからかったり。



かと思えば、優しさを見せる。



それでも、あたしを好きだっていう気持ちは…伝わってこないの。



そのぐらい、あたしだってわかる。



今のコタちゃんは、義務感でそうしてる。



ケガを負わせた、男に振り回されるからなんとなく見てられない。



将来を約束されてるから、仕方なく結婚してやる…なんかそんな感じ。



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