今日もきみに夢中♥
「ドーナツ…」



「は?昼飯、ドーナツかよ」



「ううん。パスタ食べて、そのあとおやつにドーナツを…」



待ち合わせの時間に遅れそうで、慌てて食べたんだっけ。



そういえば、パウダーシュガーの乗っかったやつだっけ…。



甘かったな。



舌でぺろりと、唇を舐める。



「これ、砂糖。味見してみる?」



この際、悪ノリしちゃおう!



コタちゃんがその気になって、ドキドキの展開になるかも!?



「バカじゃね?」



コタちゃんはそう言い捨てると、あたしから離れる。



…だよねぇ。



コタちゃんに限って、そういう展開にはならないってわかるからこそ、敢えて言ってみた。



好きって言っておきながら。



友達以上の好きに発展する予感のないあたしたち。



ドキドキしてるのは、いつもあたしだけだ。



だから気軽に、誰もいない家、しかも自分の部屋なんかに呼べるんだよ…。



あたし、これでも一応女の子なんですけど。



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