恋の物語


本当は本当は…

「本当は家族と仲直り、したいんじゃないんですか?」

「…っ!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!

俺の家庭の何がわかるんだぁ!!!!」


「…っ」

うわぁぁぁぁ!!!!!!


狂ったように叫び続ける松田さん。


「いた…っ」

事故の後遺症で痛くなる頭。

でも、ここで諦めるわけにはいかない…。


「お前は!幸せだったから分からないだろう!?

会社での上司からの圧力、家で妻からの命令。

俺は耐えられなかったぁ!

だから、娘に当たっていたら娘が家出だと!?

俺の、俺の何がいけなかったんだ!

だから、お前を引き取って世話してやっても娘は帰ってこなかった!!!」




< 137 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop