恋の物語
その時に目があった青柳さんは嬉しそうに頬を綻ばせていた。
「あ、わり。松本、俺トイレ行ってくるから色々見て待っててくんね?」
「うん!」
あたしは大滝くんを待つ間に
お店のなかを見た。
「あ…。このイヤリング可愛い…。」
でもなぁ…イヤリングもほしいけど…
このイヤリングちょっと高いし…
んんー。よし。ポーチにしよっ
「まった?」
背後から聞こえた声。
振り向かなくてもわかる。
「待ってないよ、大滝くん」
そういってから振り向いた。
「なんか買うのか?」
「うん、このポーチだけ買っていいかな?」
「おう」
─『ありがとーございましたー』
青柳くんにそう言われて
あたしたちはお店の外に出た。