恋の物語


──ポロポロっ


あたしの目から涙が溢れだした。

大粒の涙が。


「な、んでっ」

「わり、い、いらねーよなっごめんって
しかも、1週間遅れだし…

泣くなよ…。」

泣くなよ、大滝くんは苦しそうにもう一度繰り返した。


「要らなくない、ですっ」

「え?」

「えっと、すごい、嬉しいです。

これ、ほしいなって思ってて…っ。


だから、これは嬉し泣きなんですっ

大滝くんってありがとう!」


勢い余って好きですって口からでそうだ。

あはっ

「んだよ、焦らすなよー」

ふぅ、と小さくため息をついた。

「ご、ごめんなさいっ」

「でも、喜んだんなら良かった。


誕生日おめでと、はな。」

< 46 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop