恋の物語
3.今+過去
「いただきまーす!」
「わっ、美味しい!」
自分でつくってひとりで食べるのとは全然違う…っ
「はなちゃん、大丈夫?」
「あー…はい」
本当は全然大丈夫じゃない。
いつ、何をされるのか全く検討もつかない。
そして怖い。
気を抜いたら涙が出そうなぐらい怖くて…
─「ただいまー」
玄関の方から聞こえた男性の声
「お父さん、おかえりなさい」
──がちゃり
「わ、誰だ、この子」
「あ、あの!今日泊めてもらうことになりましたっ、 松本花ですっ」
「あ、あぁ。
ゆっくりしてね」
今思ったけどお母さんもお父さんもすごく綺麗。
どちらかといえば信治はお父さん似だね。