恋の物語


あたしの両腕を頭のうえで押さえつけると
顔を近づけてきた。


いくら馬鹿なあたしでもなにをされるかぐらいは分かる。


キスだ。


「や、やめてっ」

あたしは必死に顔を動かす。


木本くんが目をつぶった。

その瞬間。

─ドカッ


「うわっ」

何かを殴るような音と木本くんの痛そうな声。


だれ…?
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